レーザーマーキングとは

2022年4月5日

表面処理・印刷・加工技術

レーザーマーキングは、対象物にレーザー光を照射して表面を溶かす、焦がす、剥離する、酸化させる、削る、変色させることでロゴや商品名、シリアル番号や型番などを刻印する加工方法です。物理的に対象物を彫り込むため、半永久的にマーキングが消えることがないのが特徴です。末吉でも金属銘板やプラスチック製品にレーザーマーキングした製品を取り扱っています。今回はレーザーマーキングについてご紹介します。

レーザーマーキングとは

レーザーマーキングとは対象物にレーザー光を照射してそのときに発生した熱で加工する方法です。金属銘板やプラスチック製品など様々な材質に加工をすることができます。

また、レーザーマーキングは、大きく分けて「マスク式」と「スキャン式」の2種類に分けることができます。２種類のマーキング方法についてご紹介します。

レーザーマーキングの印字方法

マスク方式

マスクと呼ばれる型にレーザー光を面で照射し、マスクを通過した部分のみが印字される方式です。短時間で高解像度のマーキングが可能ですが、印字内容に合わせたマスクを用意する必要があります。そのため、様々なパターンの印字をする場合には手間やコストがかかるというデメリットがあります。少品種、小面積のマーキングで用いられます。

スキャン方式

発振器から照射されたレーザー光をスキャンミラーで向きを調節して対象物に印字します。従来は型が不要なため、データがあれば加工することができます。多品種で大面積のマーキングで用いられます。

レーザーマーキングのメリット

ラベルや刻印、プリントなどのマーキング方式と比較した場合のレーザーマーキングのメリットについてご説明します。

高精度なマーキングが可能

ピンポイントでレーザー光を照射するので高精度なマーキングが可能です。小さな文字や複雑な模様でも判別することができます。

消えない印字が可能

ラベルやプリントの場合、製品がはがれたり、印刷が消えたりして印字の内容を識別できなくなってしまうこともありますが、レーザーマーキングは対象物そのものにマーキングを行うため、半永久的に消えることはありません。

マーキングの高速化が実現できる

高出力なレーザー光を利用するので、スピーディなマーキングができ、生産の効率化を実現できます。

自由度が高い

レーザーマーカーでは立体物への印字なども可能です。また、レーザーの出力の強さを変えることで、マーキングだけでなく穴あけや切断といった加工に用いることもできます。

レーザーマーキングのデメリット

印字したものを消せない

メリットで上げたようにレーザーマーキングは対象物そのものに印字するため、印字内容を間違えたりした場合などの修正はできません。

着色ができない

レーザーマーキングは、対象物の表面を物理的に加工したり、表面で生じる化学的反応を利用したりすることでマーキングするため、印字の色を選択できません。多くは黒色や灰色、こげ茶色、白色に仕上がります。

熱影響がある

レーザーマーキングは、熱加工の場合が多く、印字部分に熱を加えて加工するためわずかながらも熱影響があります。そのため局部的に熱歪みが発生する可能性があります。

レーザーマーカーの種類

レーザーマーカーにも種類があります。代表的なものをご紹介します。

YAGレーザー

YAGとはY（イットリウム）・A（アルミニウム）・G（ガーネット）と言われる結晶構造をもつ固体でこれらを用いた固体レーザーがYAGレーザーです。

レーザーマーキング加工をはじめ多くの分野で活躍する代表的な媒質のレーザーです。熱影響が少なく、金属やプラスチック、セラミックなどへの汎用マーキングから深彫りマーキングなどに用いられます。

ファイバレーザー

ファイバレーザーとは光ファイバーを用いた固体レーザーです。ピンポイントに高出力での照射が可能で、金属やセラミックス等のマーキングに使用されます。また、黒色印字や深彫り加工にも用いられています。

CO2レーザー

CO2レーザーはCO2を媒質にした気体レーザーで、熱エネルギーで対象物に印します。紙やプラスチック、セラミックス、アクリル、木材など様々な対象物に印字できますが、金属への印字はできません。

レーザーマーキングは様々な材質に対応した加工方法

レーザーマーキングは多くの材料の印字に用いることができます。また、細かい印字などにも対応できるので人の手で再現できない文字や模様の印字を行うこともできます。刻印でお困りの際はぜひレーザーマーキングをご検討ください。また、末吉でも金属やプラスチックなど様々な製品への印字を行っています。実際の事例をご紹介します。

当社の製作実績をご紹介

製品分類	–
素材	SUS304（ステンレス）
使用環境	–
仕様・規格	防錆
製作方法	レーザーマーキング
業界	–
サイズ	31mm×50mm