樹脂について

2025年3月27日

樹脂とは樹木から分泌される樹液や、石油などを原料として人工的に作られた物質の総称です。もともとは松脂や漆など、樹木の樹液が固まった天然物である「天然樹脂」のことを指していましたが、技術の発展に伴い、石油や植物繊維を原料にして樹脂に似た物質が人工的に作られるようになりました。それらの物質は「合成樹脂」と呼び、一般的には「プラスチック」と呼ばれさまざまな銘板に使用されています。
今回は、そんな樹脂についてご説明させていただきます。

樹脂の分類

樹脂は「天然樹脂」「合成樹脂」の2種類大まかに分けることができます。その違いについてご説明します。

天然樹脂

天然樹脂とは、天然の樹木から分泌された樹液が固まった物のとこで、自然由来で得られる素材のことを指します。一般的には樹液から取れる植物由来のものですが、動物、鉱物由来のものを含めることもあります。代表的な樹脂のうち植物由来のものは、漆や松脂、天然ゴム、琥珀、動物由来のものは膠(にかわ)、カゼイン、べっ甲、鉱物由来のものは天然アスファルトなどが挙げられます。

合成樹脂

合成樹脂とは石油や植物繊維などを原料にして、人工的に樹脂に似た物質が作られるようになったもので、一般的には「プラスチック」と呼ばれています。
軽量で加工性・電気絶縁性・耐薬品性に優れており、金属や木材などの代替としても発展してきました。塗料、接着剤、成型品など幅広い用途に利用されています。代表的な例としては、ポリスチレン、ABS、ポリカーボネート、ナイロン、 ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられます。
また、合成樹脂は「熱可塑性樹脂」と「熱硬化性樹脂」という2種類の特性に分かれています。その特徴をご説明いたします。

熱可塑性樹脂

熱可塑性樹脂とは加熱すると溶け、冷えると硬化する特徴を持った合成樹脂です。分子の形状が線状なので、温度の変化によって液体と固体の状態を行き来します。
プラスチック材料の中で一番種類が多く、熱を加えることで柔らかくなるため再利用が可能です。そのため加工や成形に利用されることがあります。代表的な種類としてはポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)などがあります。

熱硬化性樹脂

熱硬化性樹脂とは加熱すると硬くなる特徴を持つ合成樹脂です。一度硬化すると再度加熱してももとの通り柔らかくはなりません。機械的強度や耐熱性、耐摩耗性に優れており、高温や過酷な環境下で使用される部品などに最適な材料です。代表的な種類としてはフェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタンなどがあります。

熱可塑性樹脂の分類

上記でご紹介した熱可塑性樹脂は、3種類のプラスチックにさらに分類することができます。それぞれの違いについてご説明いたします。

汎用プラスチック

汎用プラスチックは、プラスチックのなかでも八割ほどを占める一般的なプラスチックのことです。その特徴としては、100℃未満で変形が始まるためそこまで熱を加えなくても加工しやすく、また、耐衝撃性、耐薬品性、耐水性にも優れた材料です。代表的な汎用プラスチックには、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)などがあります。

汎用エンジニアリングプラスチック

汎用エンジニアリングプラスチックは、「エンジニアリングプラスチック」と呼ばれる高性能プラスチックで、そのなかでも特に使用される頻度が高い種類のプラスチックのことです。機械的強度や耐熱性に優れているため、比較的高温の場所でも使用に耐えることができます。また、工業製品へよく使われますが、高性能な材料のため高価でもあります。
代表的な汎用エンジニアリングプラスチックには、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリアセタール(POM)などがあります。

スーパーエンジニアリングプラスチック

スーパーエンジニアリングプラスチックは、汎用エンジニアリングプラスチックよりもさらに耐久性や難燃性が高いプラスチックです。150℃以上の温度にも耐えられ長時間使用ができ、また耐薬品性も高いため金属の代わりになるような性能をもっています。
代表的なスーパーエンジニアリングプラスチックの種類には、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアミドイミド(PAI)などがあります。

熱硬化性樹脂の分類

熱硬化性樹脂は2種類のプラスチックに分類することができます。その違いについてご説明いたします。

フェノール樹脂

フェノール樹脂とは、1907年に初めて作られた熱硬化性樹脂の1つです。耐水性や耐熱性、電気絶縁性などがあり、機械部品の他幅広い製品に使用されています。高温にも耐えられるため、やかんの取手やつまみ、配電盤ブレーカーなどに使用されています。その他にはプリント基盤、合板接着剤などにもよく使用されます。

エポキシ樹脂

エポキシ樹脂は1938年、スイスで開発された熱硬化性樹脂です。エポキシ樹脂は硬化剤を組み合わせることで硬化させることができます。耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性に優れています。建築材料、船舶、電気・電子部品など、さまざまな用途で使用されています。

様々な用途で使い分けられる樹脂材料

これまでご説明してきたように、樹脂には様々な種類、特徴があり、用途によって細かく使い分けを行うことが可能です。末吉ネームプレート製作所でも多くの樹脂材料を取り扱っています。
樹脂の製品を検討しているが、どの材料を使用すればいいか迷っている方はぜひご相談ください。

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当社でもシルク印刷をはじめとしたさまざまな種類の銘板を製作しています。
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