シルク版について

2025年2月21日

シルク版とはシルクスクリーン印刷を行う際に使用する道具のことを指します。デザインに沿ってインクが通過するように網目をあける部分とインクが通過しない部分を作った版を使用し印刷を行います。シルクスクリーン印刷はTシャツのプリントやラベル、看板など様々な製品に使用される印刷技法です。今回はそんなシルクスクリーン印刷に欠かせないシルク版についてご説明します。

シルクスクリーン印刷とは

まず初めにシルクスクリーン印刷とは何かを簡単にご紹介いたします。詳しくは他のコラムでご紹介しているのでそちらをご覧ください。
>>>シルク印刷技術を用いたネームプレート作成
シルクスクリーン印刷とはシルクスクリーンを使用し対象物へ印刷をする手法です。紙や布、金属、樹脂など様々な素材に印刷することができます。Tシャツやキャンバストートへなどの身近な製品へのプリントから企業ロゴが表示された看板など多種多様な材質・製品への印刷が可能です。

シルクスクリーンの版について

シルクスクリーンはセリグラフとも呼ばれ、版画や印刷技法の一種で版に絹が使われたことからこの名があります。現在では絹の代わりにテトロンやナイロンなどが一般的に使われています。
仕組みとしては、四角い木枠やアルミ枠に、紗(絹及びテトロンなど)を貼り、紗の面にインクを通す部分と通さない部分を作ります。これがシルクスクリーンの版となります。
また、枠に張ってあるメッシュ網目の細かさを変えることによって細やかなデザインに対応することができます。

シルクスクリーン版の使い分け

シルクスクリーン版で使用されている素材に、絹、テトロン、ナイロンをご紹介しました。
これらはプリントする目的によって使い分けられています。

絹は熱に強く、アイロン張りをすることができます。しかし、メッシュという1インチ(約25.4mm)あたりの繊維の本数の数値が200以上のものがないため、細かい模様や文字には適していません。その一方で太い文字や質感を表現したい場合には適しています。ただし、素材としては割高になります。また、現在ではほとんど製版していません。

テトロン

テトロンは熱には弱いですが、写真製版に向いています。均一でムラが生じにくい素材です。枠との接着性が弱く伸縮率は少ないです。そのためスクリーン製版時のテンションを高く設定でき、高メッシュに対応可能なため印刷時に誤差が生じにくい特徴があります。精度が求められる印刷に適した扱いやすいポピュラーな素材で、細字の印刷などに向いています。

ナイロン

ナイロンはテトロンと比べると材料自体の伸縮率が高く、インクの透過性が高い材質です。ただしやや寸法精度が劣ります。取り扱いがしやすいため、銘板などの印刷に向いたスクリーン製版です。プラスチックの成型品や金属の板金などに直接印刷する場合等に使用されることが多いです。また、印刷面に密着しやすいため凹凸面がある印刷にも多く使用されます。

ステンレス

上記以外に、シルク版の膜がステンレス製のシルク版もあります。長所は版の伸びがない為、印刷に誤差が生じにくくなっています。寸法精度をもとめられるプリント基板などの印刷に使用されることが多いです。短所は金属製の為、凹みなどの変形に弱く、変形したら使用不可能になってしまいます。

シルク版の張り方

シルクスクリーンの版を作る際は、その張り方にも特徴があります。簡単にご紹介いたします。

ノーマル

枠に対して紗(織り目)を平行垂直に張ることをノーマル張りと言います(正張り・マトモ張り)。枠に対して並行水平なので、バイヤスに比べてインクの落ちるスペースが大きく、線の出方はバイヤスにおとります。ただし、バイヤスよりも1回の印刷でインクの落ちる量が多いため、ベタの印刷をする際に向いた貼り方です。

バイヤス

枠に対して紗(織り目)を斜めに張ることをバイアス張り(バイヤス張り)と言います。
枠に対して斜めに張られていることで、文字や細かい模様などの表現がノーマル張りに比べてきれいに表現することができます。ノーマル張よりも張る紗の数が多くなるため、金額はやや高くなります。

シルク版は少しの工夫で様々な製品を製作できる

シルクスクリーン印刷の製品は冒頭に述べたように、様々な材料、幅広い製品への印刷を行うことができます。それぞれの材料や製品に合わせて、シルク版に使用する素材や紗の張り方などを組み合わせることで、無数の製品への印刷に対応しています。
製品への印刷を行いたいが、どのような印刷方法が良いかがはっきりとわからないときは、ぜひシルクスクリーン印刷を検討してみて下さい。

当社の製作実績をご紹介

製品属性(仕様)

製品分類警告・注意銘板
素材SUS304(ステンレス )
使用環境
仕様・規格防錆
製作方法シルクスクリーン印刷
業界機械・プラント
サイズ88mm×66mm

>>>本事例の詳細はこちらから

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